Teaching Pronunciation in English Classes
(英語の授業における発音指導)

46期 II 類 N. H.

Chapter I Introduction

自分の中学校時代の英語教育を振り返ると、音読練習などはあったが、形式的なもので、適切な発音指導は行われていなかった。また、教育実習、家庭教師等の経験から考えると、現在の発音指導もあまり変わっておらず、教師たちは発音指導を軽んじているように思われる。予って、この論文で発音指導の重要性を考え直し、効果的な発音指導を提案する。

Chapter II The Importance of Teaching Pronunciation

発音指導の重要性を次の3点から述べる。

  1. Speech Clarity
  2. Listening Comprehension
  3. Motives for Learning

Chapter III Improving Rhythm and Intonation

日本人の英語の発音の不自然さは、ここの音よりもリズムやイントネーションのほうのあると考え、それらの重要性と改善点を述べる。

A. Rhythm
日本人と英語のリズムの違いを述べ、特に(1)文強勢、(2)弱形、(3)連結・同化・脱落を指導するべきだと主張する。
B. Intonation
イントネーションは、知識としては知っていても実践しない生徒が多い。だから、教師は、生徒が例えば、rising intonationを使っても恥ずかしがらないような雰囲気を作り出すことは必要。また、機械的に音読させることが生徒のイントネーションを悪くしてることを指摘し、常に意味を考えながら音読させるように主張する。

Chapter IV Activities to Teach Pronuciation

発音指導の主な活動として音読を取り上げる。また、発音は文法などに比べ生徒の心理的抵抗を引き起こしやすいが、楽しい活動がそれを和らげると考え、早口言葉と歌を取り上げる。

A. Reading Aloud
音読の基本的なモデル、(1)Model Reading、(2)Chorus Reading、(3)Buzz Reading、(4)Individual Reading について考える。また、音読を教師や他の生徒の伝えるコミュニケーション活動として考え、Read and Look Upという方法について触れる
B. Tongue Twisters
ここの音、リズム、音の連続、腹式呼吸の習得などに役立ち、授業のwarm-upや気分転換として利用できる。また、例えば、an apple などの短い言葉も10回言わせることで、有効な早口言葉になりうることなどについて触れる。
C. English Songs
個々の音、リズム、音の連続などの習得に役立つ。どのような歌が英語の授業に望ましいか考える。

Chapter V Conclusion

よい発音は入試には必要がないため、どうしても教師は発音指導を軽んじる傾向があるが、「日本人英語」を改善するには、発音指導の重要性をしっかりと認識して、IV章で述べたような活動を通して、特にリズムとイントネーションに焦点を当てた発音指導を行うべきである。そのためにはやはり教師の質の向上が必要である。

感想:
最初は現場の教師にアンケートやインタビューに協力してもらって、発音指導の現状を知った上で論文を書こうと考えていたが、教採等で始めるのが遅すぎて、自分の経験や参考文献だけの憶測になってしまったので、もっと早く取りかかるべきだった。また、英語教育の論文の書き方が分からず、一般論や理想論の多い、論文らしくない論文になってしまった。ただ、英語教育の現状を完全に把握することはほぼ不可能なので、英語教育の論文では仕方がないと言えば仕方がないと思うのだが…。あと、発音と言っても様々な問題があって、一応リズムとイントネーションに絞ったつもりだが、もっと深く掘り下げることができたように思う。
 反省点は数え上げたらきりがないが、この論文で研究したことが、将来自分が考える立場に立ったときに役立てばいいと思う。