Intercultural Education in Junior High School
(中学校における異文化理解教育)

46期 II 類 H. N.

Chapter I Introduction

本論文は、 中学校英語教育における異文化理解教育について研究したものである。 異文化理解を扱ったきっかけは、 教育実習のときに異文化理解に関する単元を授業で行った際、文法や訳をするだけで満足な授業ができなかったためである。 よって本論文の目的は、 実際に英語の授業に異文化理解を取り入れる方法について考えることである。

Chapter II What Is Intercultural Education?

Chapter II では、 まず異文化理解について知るために、 基本的な異文化理解教育の理論的側面と、 英語教育における異文化理解とその目的について、 学習指導要領の目標から考えている。 また異文化理解については、 文化背景の知識のことと、 コミュニケーションに関わる異文化間コミュニケーションについて述べている。 異文化間コミュニケーションは、範囲が広く、 まだ最近研究されはじめた分野であるので、 今回は入門的なものしか取り上げなかった。

Chapter III Utilizing Textbooks for Intercultural Education

Chapter III では、 教科書を用いた異文化理解について述べている。 現在、 授業の中心は教科書であり、 ふだんの授業に異文化理解を取り入れるには、 教科書が最も有効な方法であると言える。 よってこの章では、 教科書を使った異文化理解の授業を行うための教科書の分析方法、 具体的な活動について考えている。

Chapter IV Team TEaching and Intercultural Communication

Chapter IV では、 異文化理解を促進するALTとのティームティーチングについて述べている。 外国人であるALTは、 生徒達にとって存在自体が異文化であり、 生徒達の英語に対する興味を引き出す存在である。 しかし、 ALTだけの授業ではうまく行かないことも多い。そこでこの章では、 JTEとALTのそれぞれの異文化理解教育における長所を考え、 お互いの長所をを生かした効果的なティームティーチングについて考えている。

Chapter V Conclusion

この論文を書き終えて、 英語教育における異文化理解教育の重要性とともに異文化理解の領域の広さに改めて驚いた。 この広さが、 異文化理解教育が重要視されながらも授業に取り入れられにくい原因であると言える。 よって、 私はその広い分野全てをまず知るよりも、 教科書に関わる部分や生徒にとって親しみやすい内容から、 少しずつ導入していくべきであると考える。