The Practical Usage of Picture Books in Foreign Language Teaching for Children
(子どものための外国語教育における絵本の実践的な活用法について)

64期 AI 類 M. A.

Introduction

 この論文では、絵本を使った子どものための外国語教育の効果的な方法を調査することを目的としている。近年早期英語教育が重要視されている。早期英語教育は、子どもたちにとって多くの恩恵がある一方でまだ多くの問題を抱えている。子どもたちにあった教授法はまだ試行錯誤の段階であり、どのように若い子どもたちに効果的に外国語を教えたらいいのかわからない先生たちも多いだろう。そこで、絵本が子どもたちのための外国語教育において効果的に使うことができることを提案するとともに、絵本を使って外国語を教える効果的な方法を分析していく。

Chapter I The Effect of Picture Books in Teaching Foreign Language to Children

 第1章では、絵本が外国語教育の際に子どもたちにもたらす効果を@心に与える影響、A技能の発達、B異文化理解、C社会的経験、といった大きく4つに分けて紹介する。絵本を使うことのメリットは様々である。子どもの学習に対する動機づけになったり、絵本が読み手と聞き手の情緒的な関係を生み出したりすることもできる。他にも、スピーキングの能力の向上や、絵本を通しての異文化理解、さらに社会的経験を共有することもできることがわかる。

Chapter II How to Teach Foreign Language with Picture Books

 第2章では、絵本を使ってどのように外国語教育を進めていくか、大きく3つの項目に分けて紹介する。まず、絵本を使って外国語教育をする際にまず第1歩となるのが、絵本を選ぶことだと考える。そこで、レベル、話の内容、視覚物、表現、楽しさといった5つの観点から絵本を選んでいくポイントを紹介する。次に、絵本の読み方について紹介する。まずは、準備段階にするべきことを挙げ、絵本を読む際に使うテクニックを挙げる。これらのテクニックを使うことによって、絵本を使ったならではのより充実した外国語活動を行うことができるだろう。最後に、読み方の工夫として絵本のパターンを3つ挙げている。絵本にはそれぞれ特徴があり、その特徴を理解し、それに基づいた読み方をすることによって、より効果的に外国語を教えることができる。

Chapter III Practical Foreign Language Teaching by Using Picture Books

 第3章では、Eric Carleの代表的な絵本であるThe Very Hungry Caterpillarを例にとり、絵本を使った実践的な外国語教育を紹介する。ここでは、曜日、数字、食べ物の名前を習得するための3つの活動を挙げる。それぞれの活動に目標を設定しているが、最終的な目標は外国語活動を楽しむことにあると考える。子どもたちが絵本を使った活動を楽しんで取り組むことによって、これからの英語教育で絵本が欠かせない教材となってくるだろう。