Application of Phonics in Teaching English Pronunciation to Beginners
(英語初学者にむけた発音指導におけるフォニックスの応用)

63期 AI 類 M. Y.

Introduction

 小学校の外国語活動は楽しめたが中学校に入ると英語が嫌いになる子どもが多い。その理由の一つとして、文法や単語など覚えることがたくさんあるということが挙げられる。特に単語に関しては、綴りや意味や発音と、一度に多くのことを記憶しなくてはいけない。もし、子どもたちが英語を発音する能力を持っていたら、その能力は子どもたちが英語を学ぶ上でとても助けになるのではないだろうか。そこでこの論文では、子ども達が英語を正しく発音する能力を身に付ける方法について考える。

Chapter I Using Katakana in Learning of English Pronunciation

 第一章では、英語の文を見て発音する際に片仮名を使用することについて、その問題点と効果について考える。主な問題点としては、正確な英語の発音が難しくなることなどがあげられる。そのため、子どもたちが話す英語を、英語を母語とする話者は聞き取れない可能性がある。また、子ども達自身も英語を聞き取ることができないということが起こり得る。一方で効果としては、英語が苦手な子どもにとっては、片仮名を用いることによって授業の音読練習などに参加しやすい環境を作るなどの効果が考えられる。

Chapter II Phonics Lesson

 第二章では、子ども達に正確な英語の発音を身に付けさせる方法の一つとしてフォニックスを用いた指導方法について考える。フォニックス指導には、'Analytic Phonics' と 'Synthetic Phonics' の2つに分けられる。日本の子どもたちにとってどちらのフォニックスが有効なのか考える。

Chapter III Effects and Problems of Phonics Lessons

 第三章では、第二章で考えたことをもとに、'Synthetic Phonics' を用いて実際に小学校の外国語活動の時間を2時間いただき、フォニックス指導を用いた活動を行った。その授業を考察し、フォニックス指導の課題と効果を考える。効果としては、授業の到達目標であった文字の発音と単語の発音の改善が、殆どの児童に見られたことが挙げられる。また、課題としては、授業で単調になりやすい発音練習の際に、子どもたちの興味関心をどのようにひきつけるかということが挙げられる。

Conclusion

 これまでの考えをまとめ、今後、外国語活動ではどのようなフォニックス活動が展開されていくと良いのか考える。フォニックス活動では、子どもたちの興味関心をいかに授業に惹き付けるかが重要となってくる。教師が、音楽やリズム、補助教材や、ゲームなど、子どもたちが楽しく飽きずに学べる環境を整える必要があると考えられる。