Effective Communication Activities in Junior High School
(中学校における効果的なコミュニケーション活動)

61期 AII 類 A. M.

Chapter I What is Communication?

 コミュニケーション活動について検討するにあたって、この章ではコミュニケーションの定義について確認を行う。その上で、コミュニケーションの手段である言語としての英語がどのように扱われているのか、様々な議論をもとに述べる。また、コミュニケーション能力がなければコミュニケーションを適切に行うことは難しいとされる。コミュニケーション能力とはどんな能力であるのかについて、幾つかの説・議論をもとに検討していく。

Chapter II What is a Communication Activity?

 前章で検討したコミュニケーションやコミュニケーション能力を踏まえ、コミュニケーション活動について必要な要素について検討する。コミュニケーション活動というと、音声的なやりとりが想像されやすいが、文字でのやりとりもコミュニケーションの一つである。このことから、コミュニケーション活動は4技能(聞く・話す・読む・書く)を育成できるような活動であることが重要であることがわかった。また、コミュニケーション活動は、習慣的に行われることで生徒が効果的にコミュニケーション能力を獲得することにつながる。短時間のコミュニケーション活動でも毎授業することで、生徒が英語を使用することに慣れ、間違いへの恐れや恥ずかしさを克服することが可能である。教師とって重要なのは、コミュニケーション活動の引き出しを多く用意し、授業中にわずかにできた空き時間を利用できるようにすることであり、知識の獲得の時間とコミュニケーション活動の時間とのバランスやタイミングを見極めることである。

Chapter III Especial Examples of Communication Activities

 この章では、文献にとりあげられているコミュニケーション活動の実践例について検討する。実践の留意点から、辞書を使用させない、下書きや原稿用紙を用意させないという二点がコミュニケーション活動をより本物のコミュニケーションに近づかせているということがわかった。コミュニケーションをとるとき、人は自身の中にある知識を活用して表現したり意見を述べたりする。上記の二点を許すことで、生徒は自身の知識を最大限に活用することができなくなる可能性がある。辞書を使用させない代わりに教師が、生徒にアドバイスを与える、例を示すなどの補佐役を務めることが重要である。