How To Use Total Physical Response Effectively For Junior High School Students
(中学生に対する全身反応法の有効的な使用法)

59期 AII 類 Y. U.

Introduction

現在日本の英語教育の中で、コミュニケーションのツールとしての英語力の定着が一つの課題になっている。その対策として、私は全身反応法(TPR)を取り入れた授業を提案する。母語を習得する過程からヒントを得て作られたこの教授法は、小学生などの英語学習初級者に対してゲームやダンスを通してよく使われており、その効果も立証されている。しかし英語学習中級者や上級者に対しては、この教授法の効果があるのかどうか、専門家によって意見が分かれている。この論文では、中級者、上級者にも十分その効果が見られるという立場から、中学生への全身反応法の活用方法を考察する。

Chapter I

この章では、全身反応法について詳しく言及する。どういった教授法で、なぜ効果があるのか、また全身反応法が現在の教育現場でどのように使われているのかについて述べる。その結果、リスニングの必要性や小学校で言語遊びの一環としてこの教授法が使われていることを示す。特に私の研究では、言語を習得する上で、リスニングを通して多量のインプットを得ることの重要性を主に取り上げ、その必要性を訴える。

Chapter II

この章では、現在の英語教育について言及する。小学校の外国語活動での英語教育と、中学校の英語教育の違いを、学習指導要領を比較しながら考察した上で、文字の認識とアウトプットの必要性を指摘する。また自身の教育実習での体験も含め、中学生に対する英語教育に必要なアウトプットの要素を、コミュニケーション活動を通して自発的に行わせることを提案する。

Chapter III

この章では、Chapter1とChapter2をもとにして、実際に中学校の英語教育でどのように全身反応法を活用するかを考える。中学生に対して行われた全身反応法の先行研究を述べ、有効性を示す一方で、中学生に対して言語遊びとして全身反応法を利用する限界を指摘する。その上で、具体的にシャレードやTPRSなどの全身反応法を応用した活動を紹介する。

Conclusion

この論文で私は、どのように英語力を身につけさせるか、その方法について言及するが、その根底では英語に積極的に触れようとする姿勢が大切だと実感している。そのためには英語教育を通して、英語に興味を持たすことが大切であり、教師の授業力が問われる。全身反応法をうまく活用し、多量のインプットを与え、興味を抱かせる授業の重要性を、自らの教育論とともに述べる。