Using Songs in Foreign Language Activities
(小学校外国語活動における歌の利用)

60期 AI 類 Y. H.

Introduction

様々なボランティアの中で、小学校外国語活動において教師・児童共に英語に対する抵抗感を持っているということを日々感じる。どのような外国語活動ならば英語だからといって構えることなく、英語でコミュニケーションをとるおもしろさを伝え、児童らの興味を引き出すことができるのだろうか。私自身が英語を好きになったきっかけや中学校での教育実習の際出会った英語嫌いだった生徒の心の変化を踏まえ、歌の利用によって英語好きにすることで、外国語活動をより楽しく意味のあるものにしていく授業について考える。

Chapter I Purposes and Advantages of Using Songs in Foreign Language Activities

文部科学省による小学校における英語教育の改善のためのアンケートや文献を参考に、外国語活動に歌を用いる目的と利点を考察する。アンケートによると、英語を身につけたいと感じている児童数に比べて外国語活動を好きと言っている児童数が少なくなっており、さらには外国語活動に積極的に参加している児童数も学年が上がるごとに減少している。そんな中でも、ゲームや歌の活動は児童らに人気があるという結果である。
 また、外国語活動に歌を取り入れる主な利点として、英語独特のリズムを自然と耳に入れることができる点、歌の活動によって児童らの緊張が和らぎ学習に適した心の状態になるという点、歌を使うことで平和や環境・人権などの様々な問題に身構えることなくより自然に向き合えるという点などを挙げる。歌の利用は、児童たちのみではなく教師にとっても英語を身近なものと感じさせることができるだろう。

Chapter II Appropriate Songs and Situations in Foreign Language Activities

外国語活動において適した歌にどのようなものがあるのだろうか。様々な歌の中でも、英語圏の子どもたちが言語を学ぶ際に母親から教えられたり、新聞や映画、絵本やTV番組、日々の会話の中で頻繁に用いられたりしているマザーグースを中心的に使いたい。ここで、より効果的にマザーグースを利用するため、その特徴や利点もともに考える。また、マザーグース以外にも外国語活動に適した歌には、子どもたちの好きな歌や中学校の英語の教科書に掲載されている歌、教師の思い出が詰まっているような歌があり、教師の思い出の曲に関しては彼らのエピソード付きで紹介するとより印象的で児童らの興味をひきやすい。

Chapter III Roles of the Homeroom Teacher in Foreign Language Activities

ボランティア先の小学校で複数の学級での外国語活動を見ていると、担任の教師の授業への関わり方によって子どもたちの活動への意欲が増加したり、学級内の雰囲気がよくなりコミュニケーション活動が活発に行われたりしているように感じた。これをきっかけに、本章では担任教師の外国語活動への適切な関わり方について考察する。担任の教師は、歌を用いる際に歌詞にカタカナの読み仮名をふり児童たち皆が歌を歌えるように配慮したり、歌の活動をその場限りのものにせず工夫して復習の時間を作り繰り返して行ったりすること、また自身らが積極的に歌おうとする前向きな姿勢を示すことが大切である。

Conclusion

この論文では、外国語活動に適した歌にどのようなものがあるのか、またその歌の活動への教師の関わり方について考えてきたが、具体的な歌を挙げ授業案を練ることができなかったことが悔やまれる。今回考察したことや分かったことを生かしつつ、これからも日々の中で外国語活動に適した歌を探しながら外国語活動をより楽しく、よいものにしていけるよう努力していきたい。