Effective Ways of Improving Reading Skills in High School English Classes
(高校英語における読解力の効果的改善法)

59期 AII 類 T. I.

Introduction

近年、日本の高校生の英語能力が低下してきていると言われている。私がこの原因の一つとして考えているのは、現在多くの高等学校で行われている文法訳読法(Grammar Translation Method)の誤った使い方である。この論文では、「読むこと」に焦点を当てて読みに関しての原理的考察や、いかに読みを効率よく高校生に指導していくかを検討する。

Chapter I

この章では、読みに関する原理的考察をする。具体的には、まず「読む」とはどういうことを指すのかを考える。次に、私たちが何かを読んでいる時に生ずる読みのプロセスについて考察する。最後に、読みの技術(reading strategies)にはどのようなものがあるかを考え、それをいかに高校生に伝えるかを考えていく。

Chapter II

ここでは、現在の高等学校で行われている英語の授業の問題点や、平成25年から施行される新学習指導要領に伴う問題について考察する。さらに文法訳読法の長所と短所について述べ、どのようにしてこの長所を引き出していくかを考える。

Chapter III

この章では、初めに効果的な読みの授業を計画するために欠かせない原則について述べる。次に、高校生の読みを向上させる方法として、多読の推進法、文法訳読法の効果的な指導法について述べる。

Conclusion

私は、この論文を通じて、「読む」という能力は英語を学習する中で極めて重要であると実感している。従来の読み書き重視型の授業から、コミュニケーション重視の授業に変わりつつある現在では、この「読む」という技能の重要性が少しずつ薄れてきているように思う。これからの英語教員は、この読み書きの能力とコミュニケーション能力をいかに並行して指導していくかが重要になると私は考えている。