A Study of Bilingual Education
(バイリンガル教育の研究)

59期 AII 類 S. Y.

Introduction

Introductionでは、まず、今日の日本では英語教育が注目を浴びており、それに伴いバイリンガル教育も注目されていることに触れる。次に、この卒業論文の執筆の目的とテーマ設定の理由について言及する。最後に、この卒業論文の構成を述べる。

Chapter I

Chapter 1では、これまでに様々な研究者たちによって述べられてきたバイリンガリズムの定義と分類を調査する。さらに、「聞く」、「話す」、「読む」、「書く」の四つの言語能力について言及する。その上で、この卒業論文においては、バイリンガルに対し第二言語をネイティブ話者並みに話す能力や、第二言語を完璧に読み書きする能力は求めないと提言する。

Chapter II

Chapter 2では、「インターナショナルスクール」、「英語で授業が行われる学校」、「帰国子女」、「国際結婚」、「日本の家庭におけるバイリンガル教育」の子どもがバイリンガルになり得る五つのケースについて調査する。その中で明らかになったこととして、授業料が高額になる、多国籍の人種と関わることが出来る、言語を喪失してしまう可能性がある、子どもが第二言語に嫌悪感を示す可能性がある、周りへの理解が必要であるなど、それぞれの特徴や利点を述べる。

Chapter III

Chapter 3では、バイリンガル教育の危険性と可能性を考える。危険性の例としては、どちらの言語習得も中途半端になる場合があることや、第二言語の言語能力が保持されない場合があることなどを挙げる。これらの危険性を減らすには、親の工夫が必要不可欠であると言及する。さらに、今日の日本ではまだバイリンガル教育があまり浸透しておらず、周囲からの理解を得ることが容易ではないという問題点も挙げる。バイリンガル教育を成功させるには、バイリンガル教育を始める勇気と、続ける強い意志が必要であるという考えに至る。また、バイリンガル教育の一番の可能性は、将来の選択肢が増えることであり、バイリンガルは二言語を話すことを武器として、より多くの職業選択の場を持つことが出来ると述べる。

Conclusion

Conclusionでは、それぞれのChapterの内容を要約し、振り返る。また、これまでの研究の中で浮かび上がった私の考える最も好ましいバイリンガル教育の方法として、公立の学校が率先してバイリンガル教育を取り入れ、子どもたちが家庭でも英語を使うことが出来るように、地方自治体が親の英語能力の向上を図るという方法を提示する。