Teaching Speechmaking in Junior High School
(中学校英語教育におけるスピーチ学習)

58期 AII 類 T. K.

Introduction

25%。この数値が何を指すかわかりますか?2008年4月、全国規模で行われた学習調査の中で、「あなたは英語が好きですか?」という質問に対して「はい」と答えた中学生の割合です。この現状を打破するために、有効な英語学習方法はないのだろうかと考えたときに思いついたのがスピーチ学習でした。4年間、ESSという部活で英語スピーチを取り組んできた経験を元に、スピーチ学習を題材とした具体的な教案を作成したいと思い私の卒業論文の題材を「中学校におけるスピーチ学習指導」としました。

Chapter I Speeches and Speechmaking

スピーチ学習を用いた授業を行うためには、スピーチの定義、スピーチ学習の行程理解する必要があります。そのために、文献を用いたスピーチの定義を説明し、スピーチ学習の行程を細分化し、各々の行程における指導上の注意点を考察しました。

Chapter II Relationship between Speechmaking and the Course of Study for JHS English

スピーチ学習が例え有効な学習方法であっても、学校教育のルールとも言える学習指導要領から逸脱したものではいけせん。学習指導要領の内容とスピーチ学習の内容とを照らし合わせることで、スピーチ学習が、学習指導要領に沿ったものであること、学習指導要領が中学生に求める英語力を養うことができる学習方法であることを考察しました。

Chapter III Teaching Plans with Speechmaking

教案作りにおいて大切なことは、指導者の考えだけに偏るのではなく、学習者の意見に耳を傾けることです。そこで200名を超える中学生にアンケートを取り、彼らの英語教育への生の意見を聞きました。彼らの意見から、英語の授業に必要不可欠な条件を導き出し、それらの条件を満たす、スピーチ学習を取り入れた具体的な教案を各学年用に一つずつ作成しました。

Conclusion

スピーチ学習が現在の英語教育に入る余地を見いだし、導入方法として具体的な教案作成までこぎつけました。しかし、実際に現場で実践してみないとわからないというのが本音です。現場で実践し、データを取り、改良を重ねるといった研究の余地が多く残っています。したがって、卒業論文としてのゴールは教案作成ですが、『中学校英語教育におけるスピーチ学習』の研究は、これからも現場での教師生活を通じて続けていくものです。