The Importance of Self-Expression in Elementary School English Activity
(小学校英語活動における自己表現の重要性)

58期 AII 類 A. Y.

Introduction

2011年、小学校5・6年生に外国語活動が導入される。新学習指導要領における外国語活動の目標は、児童のコミュニケーション能力の素地の育成である。自己表現力は、コミュニケーション力に欠かせない。英語活動は、児童の自己表現、他者とのやりとりを生じさせる好機である。自己表現活動は、児童が英語に精通することに関連する。この論文では、英語活動における児童のコミュニケーション力の素地のための自己表現の効果を明らかにし、児童の自己表現力の育成の方法を考察し、自己表現を取り入れた英語活動を提案する。

Chapter I

英語活動における自己表現とは、言語的・非言語的手段を使って、自分の考え、気持ち、知っていること等を他者にわかりやすく伝えることであると定義する。参考文献と小学5年生対象のアンケートで、英語活動における自己表現の教育的意義は、自己・他者を知り、理解を深める機会になること、児童の英語での発話・コミュニケーション、表現の動機・能力の向上につながることであると明らかになる。コミュニケーション能力の素地と自己表現力の関連性や、英語ノートにおける様々な種類の自己表現を紹介する。

Chapter II

自己表現能力を得るために、児童は、信頼性・感受性・想像性・英語力が必要である。特に英語力では、インプットの重要性を論じる。一方教師は、児童の英語に対する自信・やる気の向上のために、児童による、自己評価・他己評価・相互評価、教師による評価の工夫を重要視する必要がある。さらに、コミュニケーション活動における自己表現能力の育成のための教師の配慮点を指摘する。また、他教科でも、自己表現力が求められている現状を明らかにする。

Chapter III

教師は、約週1回の英語活動で、児童のコミュニケーション能力の素地の育成に努めなければならない。児童の興味・理解の程度に基づいた活動が必要となる。そのために、十分なインプット・見本・練習・自己表現活動の機会が必要である。児童同士の関わり合いを重視し、他教科との関連等を図り、自己表現の機会の充実、意欲の向上を目指し、6つの自己表現活動を提案する。

Conclusion

自己表現力は外国語活動以外でも、ますます必要になる。英語活動で教師は、児童の表現意欲を引き出し、伸ばす必要がある。英語活動のコミュニケーション能力の素地とは、コミュニケーションに対する積極的な態度を育てることである。ジェスチャー・アイコンタクト等の非言語的手段は、児童の英語理解・表現・会話を助ける。英語活動は、すべての児童にとって楽しく、相互的で、知的好奇心を刺激するものであるべきで、それを可能にするのが、自己表現活動である。