Using Music in Teaching English to Japanese JHS Students
(中学校英語教育における音楽の使用について)

56期 AII 類 K. S.

Introduction

現在中学校教育で英語を学ぶために導入されている教材や手法にはいろいろなものがある。そのなかでも音楽を使うことは、英語学習を生徒にとって楽しく効果的なものにする有効な手段のひとつである。この論文では、音楽を授業で使うことの長所にはどのようなものがあるのかを整理し、それをもとに授業内での具体的な活用方法を考えていく。

Chapter I

この章では、先行研究を参照し、英語学習において音楽を使うことの意義を分類した。(1)英語4技能の習得における効果、(2)脳科学からみた効果、(3)文化学習の観点からみた効果、(4)生徒のモチベーションに対する効果の4項目に分類し、それぞれの項目をさらに具体的に述べた。

Chapter II

この章では、Chapter Iで分類した音楽使用の効果を学習の達成目標としてとらえ、それぞれの目標にあわせた選曲のしかたについて考えた。授業がどのような目標を持って行われるかによって、気をつけるべき選曲基準が違うこと、また数点の基準を同時に考慮しなければならないことも重要だと考えた。

Chapter III

この章では、Chapter I、Chapter IIで論じた内容に基づいて、実際に中学校の授業内でどのような活動が出来るのかについて3つ例を挙げた。その3例は、(1)純粋に聞き取ることに焦点を当てた活動、(2)歌詞の文法内容に着目させる活動、(3)歌詞の持つメッセージについて考える活動とそれぞれ違った目標を設定し、それを達成するための具体的な活動の方法を考えた。

Conclusion

授業の中での英語の歌の活用には、生徒に教科書以外で英語に触れる機会を与えうること、また学習した内容の英語を使えたという成功経験を積ませられること、そしてそれらによって生徒のモチベーションに好影響を与えることができるという数々の利点があるということを述べ、この論文をまとめた。