Using Multimedia in Teaching English
(英語教育におけるマルチディアの活用)

50期 II 類 Y. B.

Chapter I Introduction

受講生が教室へ集まり、講義を受ける。そんな当たり前の光景が「Eラーニング」という新しい教育システムの出現によって大きな変貌を遂げようとしている。「Eラーニング」とは「インターネットを使用して行う遠隔教育全般」である。つまり、この「Eラーニング」という学習システムを活用すれば、インターネットに接続できる環境さえ整っていれば、わざわざ教室へ通わずとも、家にいながらにしていつでも好きな時間に教室で講義をうけるのに近い状況で学習を行うことができるのである。
 既存の英語学習の常識をくつがえすこの「Eラーニング」とは一体どんな教育システムなのか。また、「Eラーニング」によって英語教育にどのようなメリットがもたらされるのだろうか。本論文においては、数ある英語学習方法のなかでもここ数年にわかに脚光を浴びているこの「Eラーニング」に焦点をあて、その現状と将来性について検証する。

Chapter II The Present Condition of e-Learning

本章では、年々驚異的なスピードで拡大していく「Eラーニング」の市場規模とその普及率や「Eラーニング」によってもたらされるメリットとデメリットなどについて述べる。また、学習目的別に「Eラーニング」を企業内教育・生涯教育・スキルアップ教育・学校教育の4分野に分類し、それぞれの現状と将来性について述べる。

Chapter III Comparative Studies of e-Learning Programs

前章で分類したEラーニングの4分野のうち、特に英語教育に関連が深いと思われるスキルアップ教育に着目。インターネット上に存在するさまざまな英語学習サイトのうち、数サイトをピックアップし、その利便性などを比較及び評価する。

<本論文中で取り上げたサイト例>

ペラペラ(http://www.perapera.co.jp)
英会話学校、イ−オンが主催する無料ホームページ。プログラムやレッスンをダウンロ−ドして使う学習方法がメインになっている。
e-sia (http://www.janet.co.jp)
音声や動画をふんだんに使ったサイト。アニメーションを楽しみながら英語を学習することができる。内容はビジネスや海外旅行に役立つものばかりで、ある程度力が付けば本格的なTOEIC対策コースに進むことも可能。また、無料でメールマガジンの配信サービスや毎日更新される語彙力チェックのための小テストなどか受けられる。

Chapter IV Conclusion

ともすれば一方通行的になりがちであるという教室以外の場における英語学習の常識を覆し、インターネットに接続できる環境さえ整っていれば、いつでもどこでもインタラクティブな学習ができるようにした「Eラーニング」が我々学習者に与える影響は大きい。しかし、臨場感にかけることや講師や他の受講者との直接的な関わりが十分にもてないということ、また、それによって疑問点をその場ですぐに解決する事ができないなど改善すべき問題は山積みである。しかし、これらのデメリットがあったとしても、それでも場所や時間を選ばず学習できるうえ、コストが格段に安くすむという「Eラーニング」特有のメリットがもつ魅力は大きい。今後の「Eラーニング」のさらなる発展に期待したい。