Features of Spoken Language
(口語の諸特徴)

56期 AII 類 T. K.

Introduction

多くの人は、比喩は詩などの文学作品に登場するものであり、私たちの生活には直接関係この研究では、英語における口語の諸特徴を扱う。近年、メディアや仕事関係などにより英語学習者が英語を耳にする機会は増えている。それらは、口語英語の特徴をいくつか含んでおり、すべてが英語の文法規則に則っているとは限らない。そこで、実際に話されている映画のスクリプトを元に、それらの特徴を分析する。

Chapter 1 Some Remarkable Aspects of Spoken Language

映画「マトリックス」の冒頭部分の会話を例にとり、各台詞における文法構造、声の大きさ、スピードなどの特徴について考える。電話での会話であることにより、ここでは表情や身振りなどの要素は含まない。

Chapter 2 Grammatical Categorization

ここでは、映画「赤毛のアン」のスクリプトや文学作品の中の会話表現をもとに、口語を強意法 (emphasis)、省略法 (simplification)、感嘆語 (interjection)の三種に、特徴として分類する。強意法には、品詞を重ねるなどの語法により、文意を強めるなどの役割がある。省略法では、省いても文脈から意味を読み取れる部分の簡略化や、意味の通る範囲での品詞の省略が見られる。感嘆語についても様々な種類があり、それぞれ語調を強めるなどの働きを持っている。

Chapter 3 Expressions and Fashions of Active Language

ここで、実際に話されている英語を扱い、口語の特徴を作っている要素である文法構造、声の高さやスピード、表情や身振りなどを、総合して分析する。映画「ローマの休日」を題材として、“thank you” という言葉について様々な表現を取り上げる。言葉のニュアンスの違いを生じさせる原因は様々であり、それらは場の雰囲気、話者の気分、相手との関係などである。その言葉を発したときの表情やイントネーションは、大きな意味や効果を持つ。それらは、感情を持つ人間らしい内部のニュアンスを含み、大事な情報として伝わる。

Conclusion

口語英語では、文法構造や言い回しの表現が、とても豊富であると感じる。それは、語彙や語法など、informalな言葉の方がformalな語法よりも表現が豊かである、ということである。形式にこだわりすぎない口語は、文法の規則や元々の意味を、ある程度は無視して成り立っていることがあるからである。もちろん、それらは場に応じて使い分けられるべきであるが、コミュニケーションの円滑さ、深さ、という意味で考えれば、人と人とが面と向かって話す時には、話者の個性などが、様々な方法で反映されているべきであろう。