Advertisements in Magazines for Women
(女性誌における広告)

56期 AII 類 T. K.

Introduction

なぜ、私たちは広告の読者になるのだろうか?その答えは、広告中の様々な工夫にある。広告者は、読者の関心を引き、最終的には広告の対象となる商品を読者に買わせるという目的を持ち、広告に工夫を凝らす。この論文では、女性誌に見られる広告に注目し、広告者が用いる様々な工夫を、言語面、そして、言語と視覚の相互作用の面から考察していく。

Chapter 1 Standard Advertising English

この章では、広告に多用される一般的な英語の構文として、(1) 不完全文、(2) 命令文、(3) 疑問文、を取り上げる。広告者が不完全文を使用する意図は、短くインパクトのあるフレーズで読者の関心を引きやすいところにある。一方、命令文と疑問文は、広告が実際に読者に訴えかけている感じを与え、読者を広告におけるコミュニケーションに引き込む効果がある。これらの3つの広告における工夫は、読者をしっかり意識した上で作られている。

Chapter 2 Creative Advertising English

ここでは、創意に富んだ広告英語を扱う。詩などの芸術作品に見られる、(1) 音韻(頭韻と押韻)、(2) 類似する構文の繰り返し、(3) 言葉における語呂合わせ、などの工夫が広告中にも読者を惹きつける要素として用いられている。これらの工夫は、読者の興味、関心を引き起こし、広告、そして宣伝する商品が読者の心に留まりやすいようにする効果があると言える。

Chapter 3 Interaction between Visual and Linguistic Aspects

この章では、広告における視覚面と言語面の相互作用について考察する。広告において、写真・絵は読者の目を引く重要な役割を果たしている。写真・絵が見出しなどの言語面が伝えるメッセージを強化し、読者により強い印象を与えるよう工夫されている。

Conclusion

一章と二章では、言語面の工夫が広告における読者の関心を引き、三章では、言語と視覚的な要素の相互作用が、読者の心を動かす要因になっていた。広告は、読者の心理を十分に考慮し、工夫されているということがわかった。