On Remarkable Features of Spoken Language
(話し言葉の特徴)

54期 AII 類 A. K.

Introduction

日常の言語には、大きく分けて話し言葉と書き言葉がある。この論文では、話し言葉の特徴を考える。その際、書き言葉と比較することは無視できない重要なことである。この二つの共通点や差異などは、注意を払うに十分値する。

Chapter 1 The Characteristics of Written Language

このチャプターでは、書き言葉の特徴を例を列挙しながら考えていく。書き言葉の特徴として、何度も推敲することが可能なことから、よく磨かれている表現が使われているということが挙げられる。そしてフォーマルであり、headlineにみられるように名詞句が使われることもあり、省略といった表現方法も見られる。新聞や雑誌などの記者は、事実を読者に正確に伝えるため、中立な立場に立っている。また専門書などを例外とし、筆者は読者の年齢や状況を想定できない。

Chapter 2 The Characteristics of Spoken Language

このチャプターでは、話し言葉の特徴をインタビュー記事、親子の会話、映画のスクリプトから例をとり、話し言葉の特徴を検証していく。際だった特徴の一つに、discourse markerがある。これは明らかに話し言葉においてのみに見られる特徴の一つである。話している途中での言い直しなどに見られる文構造の立て直しは、話者の考えの流れに大きく関係し、よりわかりやすい表現をみつけた場合に発生する。話し言葉にも省略があり、それは心理的距離が大きく関係する。それが近ければ近いほど、言う必要のない情報の省略は起こる。疑問文の文頭のDoが省略されても聞き手にそれが疑問文であると伝えることが可能であることは、声の調子が大きく貢献している。強調は語気によってわかりやすい感情表現をもたらす。ボディーランゲージは話者の感情を示唆する。最近のコミュニケーションの手段としてポピュラーなe-mailは、書き言葉ではあるが話し言葉の要素を多く持っており、顔文字はボディーランゲージに代わるものである。illocutionary forceも話し言葉にみられる特徴のひとつで、間接的表現を可能にする。

Conclusion

話し言葉の特徴を考えるために、話し言葉と書き言葉の特徴をそれぞれ挙げてきたが、共通点もあることがわかった。書き言葉はunsynchronizeで、one-wayコミュニケーションの方法であり、話し言葉はsynchronizeでtwo-wayである。省略と強調は共通する特徴であり書き言葉においてはheadlineでの目的語の省略があり、一方話し言葉では話し手と聞き手に共通の情報は省略される。