A Linguistic Study of Women's Language
(女性の言語使用の研究)

50期 II 類 C. M.

Introduction

人が言葉を発し人と会話を交わすときには場面や状況などをふまえているものです。自分自身の考えや感情も影響を及ぼします。女性に焦点を当てながら、女性なりのこういった言語使用上の特徴を取り上げます。

Chapter I Words and their Frequency

女性によって使用されやすい単語やその頻度に目を向けます。たとえ単語レベルであっても単語の選択は意味があります。例えば"sweet"は"nice"や"kind"の代用として使われることは知られていますが、そこには自分の気持ちを前面に押し出して、相手に訴えかける姿勢を作り出そうとする女性なりの働きかけがあります。

Chapter II Expressions

表現という観点から考察を進めて行きます。"Quite so"は相手の意見に賛同するときに使われますが、より積極的に同調しようとする女性の意図があります。"Let's 〜"をとりあげてみても、ただ単に"How about 〜 ing?" と相手に提案するよりも"Let's 〜"を使うことによって相手との経験や行動の共有を通じて親しい間柄に発展させようとしていると読み取ることができます。

Chapter III Tendency of Making Sentences Interrogaitve

英語の文の種類の一つである疑問文には相手の反応を求める性質があり、女性による多用は女性が相手と自分という観点を重視しているということです。そこで推測されうる女性の話し手の意図をケースごとに見ていきますが、その過程において疑問文は相手から情報を得る以外の役割があることがわかります。(1)心情を吐露する(2)相手の考えていることを探ろうとする(3)会話の優勢を保とうとする(4)自分の持っている情報を確かめる(5)新情報を受け取る意欲が見られる(6)相手に対する不信感を示す(7)相手に同調を促すといった具合です。

Chapter IV Discourse Markers

Discourse Markers は「会話を続けるためのつなぎ」です。場面ごとに意味は異なりますが話し手のふとした感情をあらわすことが多いのです。"Oh"を例にとってみても驚き、感激、賛辞に対する応答、落胆、たしため、あきらめなど、"Well"でも話の切りだし、訂正、反対、気乗りのなさ、ためらいを表しています。

Chapter V Differences between Men-Women Conversation and Women-Women

男性-女性の会話と女性-女性の会話の流れを扱います。「会話がスムーズに進んでいったポイントは何か?」「会話がぎくしゃくしたのはなぜか?」を考えながら、双方の会話における女性の言語使用における心情変化に注目します。女性は協調的な会話をする傾向がみられることからここが会話をする上での重要点といえるでしょう。

Conclusion

女性の言語使用の特徴は単語レベルから会話全体の流れにいたるまで様々な形で見うけられますが、どれをとってみても場面や状況、自分自身の考えや感情を反映しているという点で意味のあるものばかりです。