◎内閣訓令第八号
「現代かなづかい」の実施に關する件    各官庁
 国語を書きあらわす上に、従来のかなづかいは、はなはだ複雑であつて、使用上の困難が大きい。これを現代語音にもとづいて整理することは、教育上の負担を軽くするばかりでなく、国民の生活能力をあげ、文化水準を高める上に、資するところが大きい。それ故に、政府は、今回国語審議会の決定した現代かなづかいを採択して、本日内閣告示第三十三号をもつて、これを告示した。今後各官庁においては、このかなづかいを使用するとともに、広く各方面にこの使用を勧めて、現代かなづかい制定の趣旨の徹底するように努めることを希望する。
  昭和二十一年十一月十六日      内閣総理大臣 吉田茂
内閣告示第三十三号
現代国語の口語文を書きあらわすかなづかいを、次のように定める。
 昭和二十一年十一月十六日               内閣総理大臣 吉田茂

現代かなづかい


まえがき

一、このかなづかいは、大体、現代語音にもとづいて、現代語をかなで書き表す場合の準則を示したものである。
一、このかなづかいは、主として現代文のうち口語体のものに適用する。
一、原文のかなづかいによる必要のあるもの、またはこれを変更しがたいものは除く。


 発音   新かなづかい   備考(旧かなづかいを示す)

 イ    い        ゐ
 エ    え        ゑ
 オ    お        を
 カ    か        くわ
 ガ    が        ぐわ
 ジ    じ        ぢ
 ズ    ず        づ
 ワ    わ        は
 イ    い        ひ
 ウ    う        ふ
 オ    お        ふ
 エ    え        へ
 オ    お        ほ


 発音   新かなづかい   備考(旧かなづかいを示す)

 ユウ   ゆう       いう、いふ、ゆふ
 オオ   おう       あう、わう、あふ、はう
 コオ   こう       かう、くわう、かふ、こふ
 ゴオ   ごう       がう、ぐわう、がふ、ごふ
 ソオ   そう       さう、さふ
 ゾオ   ぞう       ざう、ざふ
 トオ   とう       たう、たふ
 ドオ   どう       だう、だふ
 ノオ   のう       なう、なふ、のふ
 ホオ   ほう       はう、はふ、ほふ
 ポオ   ぽう       ぱう
 ボオ   ぼう       ばう、ばふ、ぼふ
 モオ   もう       まう
 ヨオ   よう       やう、えう、えふ
 ロオ   ろう       らう、らふ、ろふ


 発音   新かなづかい   備考(旧かなづかいを示す)

 キュウ  きゅう      きう、きふ
 ギュウ  ぎゅう      ぎう
 シュウ  しゅう      しう、しふ
 ジュウ  じゅう      じう、じふ、ぢゆう
 チュウ  ちゅう      ちう
 ニュウ  にゅう      にう、にふ
 ヒュウ  ひゅう      ひう
 ビュウ  びゅう      びう
 リュウ  りゅう      りう、りふ


 発音   新かなづかい   備考(旧かなづかいを示す)

 キョオ  きょう      きやう、けう、けふ
 ギョオ  ぎょう      ぎやう、げう、げふ
 ショオ  しょう      しやう、せう、せふ
 ジョオ  じょう      じやう、ぢやう、ぜう、でう、でふ
 チョオ  ちょう      ちやう、てう、てふ
 ニョオ  にょう      ねう
 ヒョオ  ひょう      ひやう、へう
 ビョオ  びょう      びやう、べう
 ミョオ  みょう      みやう、めう
 リョオ  りょう      りやう、れう、れふ

細則
第一 [ゐ]、[ゑ]、をは[い]、[え]、[お]と書く。ただし助詞の[を]を除く。
   例
一、[ゐ]を[い]と書くもの
   【省略】
二、[ゑ]を[え]と書くもの
   【省略】
三、[を]を[お]と書くもの
   【省略】
   
第二 くわ、ぐわはか、がと書く。
   例
一、[くわ]を[か]と書くもの
   【省略】
二、[ぐわ]を[が]と書くもの
   【省略】
   
第三 [ぢ]、[づ]は[じ]、[ず]と書く。
  例
一、[ぢ]を[じ]と書くもの
   【省略】
二、[づ]を[ず]と書くもの
   【省略】
たゞし
(1)二語の連合によって生じた[ぢ]、[づ]は[ぢ]、[づ]と書く。
  例   【省略】
(2)同音の連呼によって生じた[ぢ]、[づ]は、[ぢ]、[づ]と書く。
  例   【省略】

第四 [ワ]に発音される[は]は、[わ]と書く。たゞし助詞の[は]は、[は]と書くことを本則とする。
  例   【省略】

第五 [イ]に発音される[ひ]は、[い]と書く。
  例   【省略】

第六 「乢ツ%&」乢ツ$KH/2;$5$l$k「乢ツ$U」乢ツ$O!"[う]と書く。
  例   【省略】

第七 「乢ツ%*」乢ツ$KH/2;$5$l$k「乢ツ$U」乢ツ$O!"「乢ツ$*」乢ツ$H=q$/!#
  例   【省略】

第八 「乢ツ%(」乢ツ$KH/2;$5$l$k「乢ツ$X」乢ツ$O!"「乢ツ$(」乢ツ$H=q$/!#$?!6$7=u;l$N「乢ツ$X」乢ツ$O!"「乢ツ$X」乢ツ$H=q$/$3$H$rK\B'$H$9$k!#
  例   【省略】

第九 「乢ツ%*」乢ツ$KH/2;$5$l$k「乢ツ$[」乢ツ$O!"「乢ツ$*」乢ツ$H=q$/!#
  例   【省略】

第十 「乢ツ%f」乢ツ$ND92;$O「乢ツ$f$&」乢ツ$H=q$/!#
  例   【省略】

一、[いう]を[ゆう]と書くもの
   【省略】
二、[いふ]を[ゆう]と書くもの
   【省略】
三、[ゆふ]を[ゆう]と書くもの
   【省略】

第十一 「乢ツ%(」乢ツNsD92;$O「乢ツ%(」乢ツNs$N$+$J$K「乢ツ$(」乢ツ$r$D$1$F=q$/!#
  例
   【省略】

第十二 「乢ツ%*」乢ツ$ND92;$O「乢ツ$*$&」乢ツ$H=q$/!#
  例
一、[あう]を[おう]と書くもの
   【省略】
二、[わう]を[おう]と書くもの
   【省略】
三、[あふ]を[おう]と書くもの
   【省略】
四、[はう]を[おう]と書くもの
   【省略】

第十三 [コ]および[ゴ]の長音は[こう]、[ごう]と書く。
  例
一、[かう]を[こう]と書くもの
   【省略】
二、[くわう]を[こう]と書くもの
   【省略】
三、[かふ]を[こう]と書くもの
   【省略】
四、[こふ]を[こう]と書くもの
   【省略】
五、[がう]を[ごう]と書くもの
   【省略】
六、[ぐわう]を[ごう]と書くもの
   【省略】
七、[がふ]を[ごう]と書くもの
   【省略】
八、[ごふ]を[ごう]と書くもの
   【省略】

第十四 [ソ]および[ぞ]の長音は[そう]、[ぞう]と書く。
  例
一、[さう]を[そう]と書くもの
   【省略】
二、[さふ]を[そう]と書くもの
   【省略】
三、[ざう]を[ぞう]と書くもの
   【省略】
四、[ざふ]を[ぞう]と書くもの
   【省略】

第十五 [ト]および[ド]の長音は[とう]、[どう]と書く。
  例
一、[たう]を[とう]と書くもの
   【省略】
二、[たふ]を[とう]と書くもの
   【省略】
三、[だう]を[どう]と書くもの
   【省略】

第十六 [ノ]の長音は[のう]と書く。
  例
一、[なう]を[のう]と書くもの
   【省略】
二、[なふ]を[のう]と書くもの
   【省略】
三、[のふ]を[のう]と書くもの
   【省略】

第十七 [ホ]および[ぽ]、[ボ]の長音は[ほう]、[ぽう]、[ぼう]と書く。
  例
一、[はう]を[ほう]と書くもの
   【省略】
二、[はふ](または[ほふ])を[ほう]と書くもの
   【省略】
三、[ぱう]を[ぽう]と書くもの
   【省略】
四、[ぱふ](または[ぽふ])を[ぽう]と書くもの
   【省略】
五、[ばう]を[ぼう]と書くもの
   【省略】
六、[ばふ](または[ぼふ])を[ぼう]と書くもの
   【省略】

第十八 [モ]の長音は[もう]と書く。
  例
[まう]を[もう]と書くもの
   【省略】

第十九 [ヨ]の長音は[よう]と書く。
  例
一、[やう]を[よう]と書くもの
   【省略】
二、[えう]を[よう]と書くもの
   【省略】
三、[えふ]を[よう]と書くもの
   【省略】

第二十 [ロ]の長音は[ろう]と書く。
  例
一、[らう]を[ろう]と書くもの
   【省略】
二、[らふ]を[ろう]と書くもの
   【省略】

第二十一 [キュ]および[ギュ]の長音は[きゅう]、[ぎゅう]と書く。
  例
一、[きう]を[きゅう]と書くもの
   【省略】
二、[きふ]を[きゅう]と書くもの
   【省略】
三、[ぎう]を[ぎゅう]と書くもの
   【省略】

第二十二 [シュ]および[ジュ]の長音は[しゅう]、[じゅう]と書く。
  例
一、[しう]を[しゅう]と書くもの
   【省略】
二、[しふ]を[しゅう]と書くもの
   【省略】
三、[じう]を[じゅう]と書くもの
   【省略】
四、[じふ]を[じゅう]と書くもの
   【省略】
五、[ぢゆう]を[じゅう]と書くもの
   【省略】

第二十三 [チュ]の長音は[ちゅう]と書く。
  例
[ちう]を[ちゅう]と書くもの
   【省略】

第二十四 [ニュ]の長音は[にゅう]と書く。
  例
一、[にう]を[にゅう]と書くもの
   【省略】
二、[にふ]を[にゅう]と書くもの
   【省略】

第二十五 [ヒュ]および[ビュ]の長音は[ひゅう]、[びゅう]と書く。
  例
一、[ひう]を[ひゅう]と書くもの
   【省略】
二、[びう]を[びゅう]と書くもの
   【省略】

第二十六 [リュ]の長音は[りゅう]と書く。
  例
一、[りう]を[りゅう]と書くもの
   【省略】
二、[りふ]を[りゅう]と書くもの
   【省略】

第二十七 [キョ]および[ギョ]の長音は[きょう]、[ぎょう]と書く。
  例
一、[きやう]を[きょう]と書くもの
   【省略】
二、[けう]を[きょう]と書くもの
   【省略】
三、[けふ]を[きょう]と書くもの
   【省略】
四、[ぎやう]を[ぎょう]と書くもの
   【省略】
五、[げう]を[ぎょう]と書くもの
   【省略】
六、[げふ]を[ぎょう]と書くもの
   【省略】

第二十八 [ショ]および[ジョ]の長音は[しょう]、[じょう]と書く。
  例
一、[しやう]を[しょう]と書くもの
   【省略】
二、[せう]を[しょう]と書くもの
   【省略】
三、[せふ]を[しょう]と書くもの
   【省略】
四、[じやう]を[じょう]と書くもの
   【省略】
五、[ぢやう]を[じょう]と書くもの
   【省略】
六、[ぜう]を[じょう]と書くもの
   【省略】
七、[でう]を[じょう]と書くもの
   【省略】
六、[でふ]を[じょう]と書くもの
   【省略】

第二十九 [チョ]の長音は[ちょう]と書く。
  例
一、[ちやう]を[ちょう]と書くもの
   【省略】
二、[てう]を[ちょう]と書くもの
   【省略】
三、[てふ]を[ちょう]と書くもの
   【省略】

第三十 [ニョ]の長音は[にょう]と書く。
  例
[ねう]を[にょう]と書くもの
   【省略】

第三十一 [ヒョ]および[ビョ]の長音は[ひょう]、[びょう]と書く。
  例
一、[ひやう]を[ひょう]と書くもの
   【省略】
二、[へう]を[ひょう]と書くもの
   【省略】
三、[びやう]を[びょう]と書くもの
   【省略】
四、[べう]を[びょう]と書くもの
   【省略】

第三十二 [ミョ]の長音は[みょう]と書く。
  例
一、[みやう]を[みょう]と書くもの
   【省略】
二、[めう]を[みょう]と書くもの
   【省略】

第三十三 [リョ]の長音は[りょう]と書く。
  例
一、[りやう]を[りょう]と書くもの
   【省略】
二、[れう]を[りょう]と書くもの
   【省略】
三、[れふ]を[りょう]と書くもの
   【省略】

注意一
[クヮ・カ][グヮ・ガ]および[ヂ・ジ][ヅ・ズ]をいい分けている地方に限り、これを書き分けてもさしつかえない。

注意二
語例の下に示した漢字中、当用漢字表外のものには*印をつけた。また漢字の右側につけた片かなは旧かなづかいを示す。

〔備考〕
第一 ア列の長音は、ア列の仮名に[あ]をつけて書く。
第二 イ列の長音は、イ列の仮名に[い]をつけて書く。
第三 ウ列の長音は、ウ列の仮名に[う]をつけて書く。
第四 エ列の長音は、エ列の仮名に[え]をつけて書く。
第五 オ列の長音は、オ列の仮名に[う]をつけて書く。
第六 ア列拗音の長音は、ア列拗音の仮名に[あ]をつけて書く。
第七 ウ列拗音の長音は、ウ列拗音の仮名に[う]をつけて書く。
第八 オ列拗音の長音は、オ列拗音の仮名に[お]をつけて書く。
第九 拗音をあらわすには[や]、[ゆ]、[よ]を用い、なるべく右下に小さく書く。
第十 促音をあらわすには[つ]を用い、なるべく右下に小さく書く。