~学生からの声~
SAKURA SCIENCE -サクラサイエンス-


PCひとつで飛び込め、見たことない学びへ
ナノデザイン研究室では毎年、秋にサクラサイエンスプログラムを実施している。このプログラムではインドネシアにある二つの有名大学、バンドン工科大学、ガジャマダ大学から学生を招待する。インドネシアでもトップクラスに優秀な学生が物理はもちろん日本について学びに来てくれる。彼らとともに約一週間、特別なクラスで特別なことを学ぶ。講義は英語で行われ、2019年度は大学3年生から修士の学生が20名程度参加した。テーマは、計算物理学。パソコンさえあれば誰でも僕らの物理を学べる、英語を少し話せば海をこえて友達ができる。そんなことが学べるクラス。それがナノデザイン研究室のサクラサイエンスだ。



物理だけじゃつまらない
サクラサイエンスではただ物理を学ぶだけじゃない。文化を伝え合う交流パーティーや三重の観光なども行う。好奇心は無限大。彼らとの学びは僕ら日本の学生にも刺激的な発見を与えてくれる。2019年度は大学内で他研究室や他学部学科の留学生を集めた、のべ5ヶ国以上、70人程度の規模の交流会を行った。それぞれが自分たちの学校や国の素晴らしさを伝え合った。ナノデザイン研究室は2017年度からこのパーティーの運営に携わり、苦労も楽しみも達成感も他では体験できない。僕らはパーティーの運営だけでなく、インドネシア学生の観光案内もサポートもする。彼らの日本文化への疑問や興味が僕らにとっても新しい気づきを教えてくれる。2019年度は伊勢神宮、真珠養殖の文化の施設をともに訪れた。ナノデザイン研究室では、ただ一人で机に座っているだけじゃ学べないことを体験できる。
STUDY ABORAD -海外留学の実施と受け入れ-



つながり続ける
ナノデザイン研究室では交流のあるインドネシアの大学、バンドン工科大学(ITB)、ガジャマダ大学(UGM)の二校への留学やその留学生の受け入れを積極的に行っている。2020年7月現在、研究室にはUGMからのドクターの学生が一名、ITB、UGMから入学予定の学生が二名いる。身近にグローバルに活躍している若者がいると知れるのはこの研究室の大きな原動力の一つだ。ライバルは日本にしかいないわけではない。ナノデザイン研究室の刺激的な学ぶ環境は多様性から生み出されている。
2019年度は短期留学生としてITBの修士過程の学生が約二か月、ナノデザイン研究室に滞在した。写真右下が彼の滞在時のレクレーションの様子だ。彼は2018年度サクラサイエンス参加学生だった。そのつながりで我々の研究室に再度、計算物理を学びに来てくれた。この継続的なつながりの大切さは、留学生の受け入れだけではなく、我々の研究室の学生が留学した際も感じられる。
ナノデザイン研究室の修士課程の学生はサクラサイエンスが終わった後の冬に、今度は彼らの大学(ITB,UGM)に一か月程度留学する機会がある。手を挙げれば誰でもインドネシアへ留学することができる。彼らの大学を訪れるときは、今度は僕らが彼らに助けられ、教えられる。不安な気持ちで空港に降り立ち彼らと再開した時の感動。彼らの国で初めて知る、彼らの生活、学び。インドネシアで過ごす時間は日本とは異なる。彼らの研究室ではコンピュータの上でしか物理に触れることが多くない僕らに実験のむずかしさ、楽しさを学ばせてくれる。インドネシアのおいしい伝統料理や見たことないフルーツを朝食に、特別な友達と精一杯学ぶ。ナノデザイン研究室での学びや友達は海を超えて、つながりを生み、力強い道具になってくれる。